絵葉書の種類について      ─── 小樽の「絵葉書」から ───

( ここに掲載した 「絵葉書」 は本編では取り上げていないものばかりです。)
( 絵葉書を click すると拡大されます )
※ 札幌分についてまとめてみました。 こちら からどうぞ。
これまでにも触れてきましたが、行幸・行啓関係のものは非常に多く発行されています。そのほとんどは、上質の厚紙に浮彫りや金銀の色を使うなどの共通点がみられます。また挿入される写真は、訪問先の施設や宿泊所などのものを使うことが多く、この「絵葉書」では小樽盲唖学校・小樽高等商業学校・小樽育成院が選ばれています。右下の記念スタンプには「皇太子殿下 北海道行啓記念」 44.8.24 とあります。 これは"バラ"でよく見かけますが、私は便宜的に「額付き絵葉書」と呼んでいます。発行は主に「北海道葉書倶楽部」という団体でしたが、どんな形、どんな都市で発行されたのか、詳細は不明です。私の所蔵する"絵葉書群"の中では、札幌・小樽・函館・旭川・増毛・釧路などで見られます。中の写真はすべてカラー印刷です。この写真は小樽色内通りで、左手の大建築は清水合名 (M45) と拓銀支店 (M39) です。
※ 博覧会の絵葉書は mini album File #001 でご覧下さい。
もうご存知だと思いますが、博覧会関係の「絵葉書」は一つの大きなグループを形成しています。中でも北海道における最大のものは、やはり大正 7年に開催された「開道五十年記念北海道博覧会」でしょう。上の絵葉書はその第三会場の様子です。中央に見えているものは鯨の形をした展示館ですが、絵葉書のタイトルには「鯨の胎内めぐり」とあります。 (^^) この会場の様子は
小樽 #099 でも見ることができます。
現在、札幌市郊外の「北海道開拓の村」に旧社屋が移築されている「小樽新聞社」発行の絵葉書 (T13) です。新聞社のものにふさわしく原稿用紙のマス目が印刷されていますが、このような絵葉書はそれほど多くはありません。小樽新聞社は明治27年に創業しますが、同42年、小樽市堺町に木骨石造三階建ての社屋を新築します。左上の写真がそれですが、その後、昭和17年になって「北海道新聞社」に統合されました。
※ 全三枚は NEWS # 043 旧越中屋ホテル で紹介済みです。
ご覧の通り、これは小樽の老舗「越中屋旅館」が発行した絵葉書です。このような旅館・ホテル・料亭・レストラン・カフェーなどの絵葉書は、当時の宣伝媒体が少なかったことに加えて、「絵葉書」の大流行とも重なり、もっとも効果的な宣伝方法となっていきました。歴史的な資料として考えると、一般的な写真と違い、普段撮影することのできない内部の様子を知ることができて貴重なものといえます。これは 3枚で一セットのものです。 これも左の絵葉書と同様、会社の宣伝用に作られたものです。「北海製罐倉庫株式会社」の「工場倉庫全景」の写真が挿入されています。写真の上部と写真左手に見える工場の壁面に同じマークがありますが、これは同社社名からアルファベットの頭文字をとったもので HSS を図案化したものです。同社の似たような写真は、
小樽 #104 にも認められますが、そちらは小樽の観光絵葉書の中の一枚です。
※ 第一輯・第二輯の全二十枚を別ページにまとめました。
   こちら からどうぞ。
歴史の町小樽ならではの絵葉書で、タイトルは「小樽沿革絵葉書」。小樽市史編纂室編集で、10枚一組のものが、第一輯、第二輯と出ています。発行は左文字勉強堂。ほかの都市ではあまり見かけないものです。それぞれのセットで 1、2 枚ずつ例外はありますが、この絵葉書のように同位置での二つの写真を比較して、その変貌ぶりを見せるものがほとんどです。明治 6年〜明治20年頃の古写真が使われています。定価は20銭。 明治から大正にかけて、さまざまな学校が新築落成記念や創立○○周年記念の絵葉書を発行します。それはもう、学校の数だけあるといってもいいほどで、それだけで一つのコレクションができてしまうかも。ここに用意したものには、「区立小樽高等女学校 大正11年 7月28日 落成記念」とあります (写真は校舎全景) 。同校は大正 9年に認可され、富岡町の高台に建てられましたが、昭和24年の学制改革で廃校となりました。
「絵葉書」の流行は想像を絶するほどのものだったらしく、民間の絵葉書業者 ( ほとんどは書店・出版社の絵葉書部や写真部ですが ) はもちろん、上に掲げた学校・企業のほか、中央官庁や地方の官公庁なども発行するほどでした。北海道でも札幌・小樽・函館をはじめ、地方の役場もこぞって発行しています。この絵葉書は小樽市役所から発行されたもので、小樽市内の観光名所を解説付きで紹介しているものです。 数は少ないのですが、地図の掲載された絵葉書を時々見かけます。上に示したのは「小樽市街図」掲載のものですが、このような絵葉書は当時の様子を知ることができる貴重な資料となります。これは「小樽いろは堂」のものですが、同じデザインで、他の都市でも地元の有力業者が発行していたようです。また、道内各市町村 #02 旭川 27/40 でも触れたように、「絵葉書」は街の発展を知らせる効果的な媒体だったといえます。
上で紹介した小樽市街図掲載の絵葉書について、大きなサイズのものを用意致しました。
小樽を代表する観光名所である「小樽運河」が、沖合いの埋立てによってできたことがよくわかります。
小樽にお住まいか、以前にお住まいだった方で、ある程度以上の年代の方でなければ"ピン"とこないかもしれませんが、昔の小樽にどうぞお出かけ下さい。   小樽市街図へ
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